モンゴル経済事情
今回は少し真面目なことを書こうと思う。
はじめに、ここで書かれた内容はあくまで自分で見聞して感じた主観的な内容であり、統計的な根拠には基づいていないことを断わっておく。また、内容はウランバートル中心部に限定的なので、偏った内容になっているかもしれない。まあ、GDPだの購買力平価だのといった難しい統計的事実は別のところにお任せすることにする。
今、このあたりは建設ラッシュ。マンション、オフィスビル、デパートをあちこちで建設している。
しかし、昨今の近代建築においてはモンゴルの技術では難しく、ロシアや中国、日本の建設会社が参入しており、建設労働者は中国人が多いようだ。
日本も同様に川の反対側でジャパンタウンという都市開発を行っている。マンションを中心にオフィスビル、ショッピングセンター、学校、病院、公園などの建設する予定なのだ。すでにマンションの何棟かは完成しているようだ。今後、コスト面から日本の技術で建設するかどうかでもめているようだが。。。
社会主義体制から民主化へ、つまり計画経済から市場経済へ移行して15年あまり、物価水準と給与水準の上昇が連動していない。おそらく外資参入の影響なのだろう。
ここ数年で物価水準はものすごい勢いで上がっているインフレ状態である。確かに給与水準も上がっているのだが追いついていないようだ。
少し細かく書いてみよう。
タクシーは初乗り80円程度(市内中心部ならせいぜい200円で移動できる
衣類はノミンデパートあたりだと日本とさほどかわらない印象。ザハで2,3割程度安い感じ。
ちょっと洒落たパブで一人1500円程度(日本なら3000円くらいだろう)
スーパーで食材や飲み物の買い物1000円(日本なら2000円程度)
タバコ100前後
ビール90円前後
缶ジュース50円前後
衣、食、住でいえば、衣類は日本とさほど変わらないか若干安い程度。食事は日本の半分、不動産は市内新築マンション1平米が7万~13万円だから100平米のマンションだったら平均で1000万前後。同じレベルの日本のマンションなら5000万ってとこだろう。こちらは一人暮らしという感覚があまりないようで広さも100平方メートルはけっして広くない。
嗜好品は特に高い。個人的に釣り具の値段は日本と変わらないと思う。
公務員の平均月給は2万円、民間は平均4万円。ちなみに労働者の8人に一人は公務員である。
総合的には、物価水準は日本の半分程度、賃金水準は日本の5分の1程度。ここが難しいのだが賃金水準は上と下の幅がかなり広いので一概に比較できないところだ。下は公務員月8千円から上は民間月数百万円ってのもいるだろう。おそらく高所得者層は一部の政府関係者、銀行、資源、貿易といったところだろう。おそらく小売、サービスは厳しいと思う。まさに格差社会なのだ。
また、外資(特に中国)の流入もすさまじい。民主化されてすぐにゴビ周辺の鉱山をモンゴル政府が中国に売ったらしいが、そこで働く労働者も中国から流入させ、モンゴル人の雇用確保、つまり直接内需拡大に繋がっていないとのこと。当時、民主化の流れの中であまり議論しないままに契約をしてしまったため、中国側は発掘権だけうまいこと買うことができたようだ。モンゴルの一部を中国に買われたといっても過言ではない。
率直な感想だが、日本はモンゴルにとって最大の支援国であり、日本人に対しても非常に好意的だ。
逆に隣国中国については歴史的背景もさることながら、昨今のモンゴル国内における中国人犯罪の増加、中国資本の乱入や環境汚染などといった傍若無人なふるまいにはかなりの憤りを感じているようだ。世界的に見ても中国の過度な成長は、いたるところで弊害をもたらしている。人口13億の大国。そしてその隣国であるモンゴル。政府間では仲良子よしだが、国民感情はけっして穏やかではないようだ。
人材流出の問題。有能な人材は海外での活躍の場を求めているようだ。
日本とモンゴルを比較すると、日本は賃金が追随する形で物価が下降、モンゴルは物価に追随する形で賃金が上昇
このあたりの事情については今後もいろいろ情報を得たいと思っている。

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