珍道中2日目
朝7時起床。シュラフが夜露で少し湿っていたが、あとは無事だった。
朝食後、数キロ上流へ移動する。途中何度か車を止め、フライをキャストしてみるがあまり芳しくない。
さらに上流へ移動したところで落ち着いた。川沿いの芝生がきれいな場所で、浅瀬と深場、流れも強弱あり、いかにも釣れそうな場所だ。
ホイガさんはルアーではなくフライを勧める。ただビギナーの俺はすでに手持ちの良さそうなフライはひっかけて無くしてしまっていたので、ホイガさんのタックルを借用。スピニングに太めのライン、その先に直接○○を結んだシンプルなものだ。○○とは小さめのフックに適当にカットした陰毛をラインでタイイングした即席フライなのだ。
とりあえずここはホイガさんの言うことを聞きモンゴルスタイルで試してみた。
スピニングタックルで軽いフライは当然キャストできないので、川の瀬の比較的流れの強い場所にウェーダーで立ちこみ、下流に向けて流すテンカラ風の釣り方である。ただ浮かして流すのではなく、ロッドを立て陰毛フライが水面をたたく感じで流していると、ハリオスが果敢にアタックしてくる。フックが若干大きいためか、なかなかフッキングしないがそのうち徐々にコツをつかみキャッチできるようになった。平均は15センチほどだが、たまに30センチオーバーがかかり、なかなかおもしろい。
とりあえず自分でキャッチした魚はリリースしたが、ホイガさんは小さめのハリオスをベストのポケットに入れている。どうやら暗くなってからイトウ用の餌にするつもりらしい。
ひととおり釣りを楽しんだところで昼飯。獲ったハリオスのスープとホイル焼きだ。バトゥさんが開いてブツ切りにしたハリオスを鍋にぶっ込みダシをとる。煮立ったところで中身を捨て、野菜、ハリオスを入れ、味付けは塩と数種のスパイス。
ホイル焼きは若干泥臭さを感じたが淡白でおいしい。スープも良いダシが出ている。買ってきたウォッカが無くなってしまったので、最年長の「寄り切りました!」さんに献上する意味を込めて、ホイガさんと俺で近くのゲルキャンプに調達に行こうとしたが、ホイガ号はバッテリーがあがってしまった。おそらくキーが折れてイグニションがアクセサリーのままになっていたのが原因だろう。荷物を漁ったら1本だけウォッカを見つけたのでその場はそれでしのいだ。
さらにトラブル!バトゥさんがフライの練習をしていた時に後ろを通った「寄り切りました!」さんのまぶたにフライがフッキング!まぶたにバッタフライが貫通している。一大事である。みんな慌てふためいているのがわかる。当然である。ニッパーでフックを切ってかろうじて抜けたが、これがあと数ミリ下だったら失明は免れなかったであろう。魚神さん状態なのだ。バトゥさんがばい菌が入らないよう口で吸い出しウォッカで拭いていた。
当の本人はというと、何もなかったかのように笑いながらリールの手入れを始めた。
バトゥさんが昨日、He is very strong!と言っていたのが理解できた。兵である。
この日はここでキャンプすることにした。夕方、雨が降ることを予期して今夜はテントを張る。
すぐ脇に家族連れのモンゴル人がキャンプしにやってきた。これだけ広い場所でなぜ?と思ったが、それだけここが良い場所ということだろう。一応、気をつけて荷物はランクルに移動した。
夕食は肉うどん。今度はドライビーフ味で、真冬にカラッカラッに乾燥させた肉をダシ替わりに入れたものだ。仕上げに近くで採ってきた葉オニオンを散らして出来上がり。バトゥ弟さんはしきりに肉ドン、肉ドンと言っていた。
食事を終え、夜11時、ホイガ号はランクルでバッテリーをチャージしてもらい、ホイガさんと俺でイトウタックルを持って少し下流へ。途中、ゲルキャンプで無くなったウォッカを買った。
ポイントへ着くや否や雷雨である。30分ほど車の中で待機。ホイガさんのモンゴル語講座が始まった。ホイガさんは少々酔っていたためやたらしつこい。俺が「ヘツー、ヘツー」(難しい、難しい)と言っても必死に自分の名前の発音を言わせようとする。キリル文字のлは日本人の発音にはないため非常に難しいが、ホイガさんも前歯がないから本当にその発音なのかどうかは怪しい。。。
そんな問答をしていると雨があがったので釣りを始めた。イトウは月が出ていると釣れないらしいが、ちょうど雨雲がまだ立ち込めている。絶好のコンディション。ただし、真っ暗で全く状況がわからない。夜目になれるというレベルではなく、本当に黒一色なのだ。
ハンディライトでとりあえず身近な状況を把握し、早速キャスト。ルアーはジョイントジッターバグである。ジッターバグのパタパタパタという音だけをたよりに3投か4投するとヒット!おそらく岸から10メートルぐらいのところだろう。水面を割るガボッという音と同時にロッドが撓った。ホイガさんを呼んでもどこにいるのかわからない。返答もない。最初はイトウか?と思ったが、さすがに1メートル前後の魚の手応えではなかったので、ここは冷静にドラグを締め、やや強引に引き寄せた。
キャッチしたのは60センチオーバーのレノックである。ホイガさんもようやく暗闇から登場。どこにいたんだ??
釣った後、ロッドを地面に置いてしまったため、持った瞬間、地面に帯電していた静電気にバチンッ!とやられた。そして、その後のキャストも空気中に帯電していた静電気でラインの放出と同時にバチバチとリールから火花が飛ぶ。雷雨の影響であちこちに帯電している。恐ろしい。。。初めての経験だった。
また雨が降り出したため、車へ戻り、雨が上がるのを待ったが二人とも寝てしまった。
起きたら2時過ぎ。雨は上がっていたので釣りを続けてもよかったが、テントへ戻って寝たのだった。
いろいろありすぎた一日だった。

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